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看護職スタッフより

 看護職者とは,看護師は勿論,保健師,養護教諭(ここでは看護師資格もある保健室の先生),助産師の全て含みます.私達のスタッフは病院で働く看護師さんだったり,大学で看護学生さんを教えている先生だったり色々です.共通することは看護職者であることです.
 私達はご縁あって,平成8年から長浜など湖北地域と彦根など湖東地域の知的障がいをおもちのお子様とそのご家族へのディケアなど看護師がお手伝いできることをお母様方と相談しながら,組み立て,研究とその成果物によるボランティア活動を繰り返している者です.これまで,京都新聞社会福祉事業団,エイボン化粧品,大同生命,ひまわり太陽生命などの助成金も頂き,継続活動をしております.
 私達は看護学生さんらの力も借りながら,学童期の知的障害をもつお子様とそのご家族(ご両親の他,ごきょうだいも含む)にできる看護支援に挑戦して14年目を迎えています.
 支援の目標は障がいをもつ方々が世間一般の皆と同じことができる生活を支援をすることです.14年前の開会当初から欠かさず宿泊合宿は実施しており,青春18切符を使って2泊3日で彦根から岡山の奥津温泉までの旅も実施したこともありました.看護職スタッフで「海外進出も近いんじゃないの?」と行っている者もいますが,貧しい会なので予算の問題に阻まれています.
 それはさておき,これまでの参加されたお子様にはてんかんや心臓疾患をもった方も居られましたがそこは看護職,体調管理もしながら,普段ご家族だけでは実現しにくい企画にも取り組んできました.
 そして,一番最初参加した小学生も今では作業所に通っています.そんな中,会員のお母さんの一人の「いずれはこの子も自立させなあかんけど,普通の大学生が下宿するみたいに,親も自由に行き来できて,寝泊まりも自由なそんなホームはこの子らには無理なんやろか.地域の中で安心して生活できる場を看護師さんらと協力して作っていきたい」という一言は滞在巡回指導プログラムの実践を行う青年・成人部門へと発展していきました.
 「ウリボウの会」ではお母さんの一言は重要で,宿泊合宿(今ではお母さんの単独温泉入浴と茶話会?飲み会?は不可欠)に始まり,お母さんオーダーのゲームソフト(Uriboware)やトーキングエイド(Uribow Talk),滞在型巡回指導プログラムの開発など,それを研究課題と捉え,文部科学省や厚生労働省から補助金を得て,様々な取り組みを行い,お母さんの一言に秘められたお母さんの夢の実現に貢献していきました.
 そしてまた,滞在巡回指導プログラムの実践を通して,地域のお母様方からのご意見を頂き,お子様の将来を見据えた新たなプログラムの必要性に気づき,取り組みを始めました.
 平成20年度科学研究費補助金(基盤研究(C))「発達障害児の地域社会で自立・自律生活できる能力を育てる看護支援システムの開発」(平成20〜24年度)です.
 この研究では,5年かけて,実際にお子様との合宿も行い,お母様方と内容検討し,広く,看護師さん達にも,どのような支援や関わりが子ども達の将来に役立つかを知ってもらい,実際に支援を行ってもらえるよう,看護師が支援を行うためのテキストを作り,お役にたてるような成果を得たいと考えています.

 平成20年度科学研究費補助金(基盤研究(C))「発達障害児の地域社会で自立・自律生活できる能力を育てる看護支援システムの開発」に関与する看護職スタッフ(平成21年3月17日現在)
滋賀県立大学人間看護学部人間看護学科 准教授 大脇万起子
神戸大学大学院保健学研究科 教授 法橋 尚宏
山形大学医学部看護学科 准教授 鈴木 育子
京都橘大学看護学部看護学科 講師 加藤 さゆり
訪問看護ステーション猫の手 看護師 宮崎 孝子
他 匿名協力者 10名